日経の報道によれば、日産自動車は東証1部上場の自動車部品子会社、
カルソニックカンセイを米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(
KKR)に売却する方針を固めた。

KKR
はカルソニックカンセイ株に対しTOBを実施し、日産の持ち分である41%を含めた全株の取得を目指すとか。日産は売却で得た資金を次世代技術の開発に振り向けるらしい

 

カルソニック株、日産分含め4000億円 米ファンドが買収 

http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20161028&ng=DGKKZO08886400Y6A021C1EA1000

 

カルソニックカンセイは熱交換器やカーエアコン、排気部品などを手がける日産系列最大の車部品メーカーで、2016年3月期の連結業績は売上高が1兆533億円、営業利益は382億円。

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日産の北米販売拡大などが寄与し、業績は堅調だが、売上高の約8割を親会社である日産に依存してい
た。日産は今後EVを手掛ける三菱自動車への34%の出資を決め、今後、両社の技術を持ち寄りEVやプラグインハイブリッド車(PHV)の開発を強化する方向であり、また今後自動運転車の普及でセンサーや画像認識技術など人工知能(AI)関連の開発で多額の資金が必要となるため、売却で得た資金でAIなどへの研究開発や企業買収を進める。
 

一方で、世界の自動車市場の9割以上はガソリン車など従来型の車両が占め、同業他社との提携などを通じて規模の拡大を目指し、競争力強化につなげる方向は間違っていない。

 

Valuationを見てみよう。

10月27日終値での株式時価総額は2814億円。KKRは日産の持ち分だけでなく、全株取得で非公開化する予定なので、負債も引き継ぐ。

 

買収のレベル感を見てみよう。

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2016/6月で、現金395億円、長短借入99億円、予想EBITDA(今期営業利益見込+前期償却額)は390億円+ 252億円=642億円。

 

株式時価総額は2814億円なので、仮にTOBのプレミアムが30%だとして、

 

EV = 2,814×1.327日終値2,814億円の+30%) + 99 395 3,362億円 

 

EV / EBITDA 倍率 = 3,362÷ 642= 5.23

 

プレミアムの水準がまだわからないが、日経では4000億円程度の買収だと報道しているところを考えると、もう少し高く見ているのかもしれないが、

EBITDAマルチプルの水準として、5倍程度は適正だと考えている。

 

4000億円程度の買収ファンドはどうしてもグローバルで投資している外資系PEが中心となるが、、今後日系PEにもこの規模の投資に期待したい。

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