今週の投資銀行サロンでは上場審査をやっています。
その中で、主幹事としてのスタンスについて書きます。

当然彼等にも、上場してもらいたい発行体の順番というのがあります。

私が在籍していた時も、以下の様な議論は普通に行われていたわけです。
彼らも営利企業ですから、当然コマーシャルベースで、そういうことになります。
主幹事側のロジックも汲み取って交渉が出来る経営企画担当者だと、
公開引受部担当者は最後まで味方になってくれます。

一方で、証券など、まさに市況産業なので、リストラと中途採用の繰り返しで、
人材の育成に常に偏りが出ています。銀行の様に手厚くプロパーを育てるというカルチャーではありません。

そういった意味では、今の時期は証券によって人材のムラがかなりあり、
人材不足で指導が行き届かず、放置されているケースも散見されている様です。

■課題が少ない先、儲かる先を上場させたい

1.業績予想の立てやすい業種の発行体を上場させたい。
2.社内管理体制の出来ている発行体を上場させたい。
3.内部統制(職務権限規程、分掌規程、各種業務規程)が出来上がっている発行体
4.予算実績管理の出来上がっている発行体
5.株式時価総額の大きな発行体を上場させたい。(手数料の問題)
6.マザーズ→東証2部、1部にすぐ市場変更出来そうな発行体を上場させたい。

その背景にあるものとして、

1.IPO志向会社急増
2.主幹事証券の引受担当者不足(特にベテラン)と引受審査部のキャパシティオーバー
3.更に業績予想の立てやすい業種の発行体を優先。主幹事証券社内の優先順位が変更され、混乱。主幹事変更も。
4.申請期に入ってから申請書類作成に入る発行体もあり。運用も申請期に入ってからの実績で可能。
5.結果として、IPOを目指す発行体に対する指導は不十分であり、社内管理体制を自社で構築することが必要。

いずれにしろ、証券会社はリーマンショック後に大きくリストラをかけたわけですが、
今度は、ここ2,3年のIPO志向社数の増加に対応出来ていないのが、実情です。

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