日経の報道によれば、 LINEが26日発表した2016年19 月期連結決算(国際会計基準)は、最終損益が53億円の黒字(前年同期は75億円の赤字)だったとのこと。対話アプリ「LINE」の広告収益が伸び、赤字だったラジオ型音楽配信事業からの撤退や、土地売却などで42億円の利益を計上したのも寄与したのことである。

 

LINE、最終黒字53億円 1~9月 

http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20161027&ng=DGKKZO08835960W6A021C1DTA000

 

 

それではLINEの業績を見ていきたい。(最後のFB含めてすべてIR資料より)

■全社ベースでは売上伸長するも、3Qはコスト増によりQoQで減益
 

売上3Q 
OP3Q 
純利益3Q 


 

このような動きの速い事業環境の発行体の業績を見るには、前期比(YoY)の比較ではすでに遅く、基本はQoQ(四半期)で行う必要がある。

 

四半期売上は2Qから3Qで下がっているが、2Qに本業でないその他売上が50億円程度計上されているためであり、セグメント別の売上では引き続き伸長している。

 

一方で営業利益については設備投資、広告宣伝、人材採用などを積極的に行ってきた結果として3Qでは下げているが今後の前向きな投資と判断したい。

 

純利益については、2Q、3Qとようやく安定。
新規事業としてのMixRadio事業をマイクロソフトから’15年3月に取得価格23億円で取得(のれん27億円)で買収し、その後118億円の損失を出した結果、16年2月に事業撤退としたため、非継続事業としての損失計上を行っている。

個人的にはLINEの上場のタイミングはこのMixRadio事業の
16/1Qの処理を踏まえてのものであったと考えている。

基本的には、LINEの利益が軌道に乗ったのは、
今期からだと認識しており、その結果、もっと早く上場したくても、
財務的にできなかったのだと理解している。

 


■広告セグメントは好調だが、コミュニケーションとコンテンツの減少をどう捉えるか。
セグメント
 

 セグメント売上

広告セグメント

全体ではQoQでも売上は伸長しているが、コンテンツ(QoQ▲5.3%)、コミュニケーション(QoQ▲1.7%)と共に伸び悩み。広告がYoY52.0%、QoQ14.8%と大きく伸長し、LINEの収益構造を大きく変えつつあることに留意。
 

一方で、LINEタイムラインやLINE NEWSでのパフォーマンス広告(運用型広告)の伸長が顕著であり、QoQで2倍近くに伸長。一方でほかのメッセンジャー広告などは横ばいであるのが気になるところ。

 
■Facebookとの差はまだまだ大きく

ARPU
 

最後にFBとのARPUの比較である。

LINEの売上はコンテンツ課金が横ばいか下降気味のなかで広告が伸長している状況。

ARPUでは、FBは圧倒的に北米が高く、全世界ベースでもLINEの2倍超。なぜ北米がこんなに高いのははちょっとわからず。
 

LINEは今後日本、台湾、タイ、インドネシアに注力するとのことだが、
基本的に日本以外ARPUの改善をどのように行っていくかが極めて重要と考えている。

引き続き、LINEに期待したい。

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