今日の日経で、ケーブルテレビ(CATV)最大手のジュピターテレコム(JCOM)がテレビ通販最大手のジュピターショップチャンネルを買収すると報道しました。2016年3月末までに、ショップチャンネルに50%出資する米ベインキャピタルから1000億円を上回る価格で全株取得する予定です。
 

 

■プラットフォーム事業者によるコンテンツ買収の位置づけ
 

JCOMはCATV以外にも、インターネット接続や固定電話機能もセットにサービスを行っている事業者ですが、CATV業界のバリューチェーンは、大きくは「番組制作・調達」、「チャンネル調達・編成・放送」、「プラットフォーム」、「インフラ設備・配信」といった機能で分けることが出来ます。プラットフォーム事業者が「プラットフォーム」機能のみを提供する場合もあれば、すべての機能を提供する場合もあります。

 

基本的にはテレビ放送は、新たな放送サービスが開始されない限り大きな変化はありません。但し、最近では通信事業者によるインターネット放送(IP放送)が積極展開されており、放送サービスを視聴する際の方法が増えることで競争が激化しています。

 

一方で、ブロードバンドサービスとそれに繋がる端末(パソコン、テレビ、タブレットPC、スマートフォンなど)が普及することで、CATVにとって脅威となりつつあるオンデマンドサービスが出現しています。現状では先のアマゾンプライムや日本テレビ系のhuluなどがこれに当たりますね。

 

CATV事業者は、自身のサービスの解約や視聴の減少を回避するため、対抗サービスの積極的な展開を図り始めています。

今回はその施策の一環として、利用者が50歳代~60歳代と共に共通しているテレビ通販事業会社を買収することで、プラットフォーム事業者がコンテンツも買収する位置づけとなります。これ自体は、きわめて妥当な判断だと思います。

 

■ベインキャピタルのリターンは限定的か
 

一方で、売却したベインキャピタルのリターンが気になるところですが、

ベインは2012年に住友商事からジュピターショップチャンネルの50%の株式を約1000億円で買収しており、今回の売却価格とほぼ同程度となります。業績も当時とあまり変わってない様です。
 

50%取得でシンジケートローンを組めたのか分かりませんが、仮にレバレッジをかけられたとしても、取得時と同程度の売却では、良いリターンを得られない様に思えます。

 

引き続き、各社頑張ってほしいと思います。

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