彼とは、地元福岡の高校で同級生だった。もっと言えば予備校も同級生だった。(ほっといてくれ)

当時、彼はサッカー部で私は陸上部。お互い、夕方のグラウンドを走り回っていた。

 

彼は当時、学ランの下に真っ赤なコンバースのバスケットシューズを履いており、今もその容姿はほとんど変わっていない。当然のごとく、放課後、グラウンドの木の陰から、彼目当ての女子が何人かそのサッカーの練習を覗いていたのを覚えている。

 

そんな修二郎が本を書いた。

楠本


 「ラブ、ピース&カンパニー」(未来をつくるこれからの仕事50の視点)楠本修二郎


 

彼は現在、カフェカンパニー株式会社の代表をやっており、その業界では知らない人間はおらず、最近では、クール・ジャパンに携わるメンバーの一人として、世間一般でも知られる男になった。

 

彼が運営する「WIRED CAFÉ」何度か言ったことがあるが、時間がまったりと流れ、非常に居心地の良い空間だった。

 

それは彼がこの本で言っている、ゆるやかな、あいまいな、(それを彼は「縁側」と表現する)東京の、街の、空間の余白力を感じることが出来たからだと思う。

 

彼は街にはA面とB面があるという。

我々の世代にはA面がメインでB面がサブという認識がピンと来るが、最近の人はどうなのだろうか?

 

そんな中、私はいいおじさんであるにも関わらず、若い人と同じ様にiTunesよろしく、好きな曲だけをダウンロードする、いわゆるピンポイントの場所しか行かないということをずっとやってきたかもしれない。

それはOnかOffか、〇か×か、上か下か、なんでも数字に置き換える生活、いわゆる効率的か否かだけを求めて生活をしていたということだ。

 

彼は街にはオモテとウラがあり、どちらがいいかではなく、相互補完しており、どちらも欠けてはダメだと言う。しかも時間と共に、そのかつてのB面がA面となり、かつての A面は新たにB面化していくと。そしてそこには街の「流れ」が存在し、人間はその中で共存し、コミュニティを作っていくのだと言う。 
 

彼の書かれた本に一貫して流れているのは、街、人、そして、クリエイティブであること。

私の仕事とは対極をなす彼のその考え方、センスは、まさに高校時代から今も全く変わっておらず、とても羨ましいと思う。

 

 

我々は気負い過ぎなのかのもしれない。

 

 

人間も歳をなれば、いろいろと背負うものも重くなり、一休みしたいし、時には背負った荷物を置いていった方が良いこともあるだろう。もう、とうに人生の折り返し地点は過ぎたけど、まだまだゴールが遠い私がちょっと寄り道するには、ちょうど良い尺の本とカフェなのであった。
 

 

そして、ここまで書いて思うことがある。では、彼と私が目指している未来は違うのだろうか?
 

 

いや、同じだ。おそらく。新しい価値観の日本。それを文化、コミュニティ、都市から見るか、おカネから見るかの違いなのだ。
 

 

改めて、修二郎、感謝。

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