「過ぎたるは猶及ばざるが如し」

事の善悪はともかく、頭取の大和田常務の取締役降格と半沢直樹の子会社出向は極めて妥当な人事でした。

半沢をこのまま行内に残し、主要ポストに着かせれば、次に何が起きるかわからないという取締役たちの恐怖感はすごいでしょう。内部告発、パージが続出し、行内人事が機能しなくなります。人事で組織を機能させている銀行でそれがあってはならない。

しかも出向先が銀行子会社。ここがミソで、取引先に出向させると、またいろいろと問題を起こすので、コントロール出来る子会社に置いて支配しておく。

大和田常務に至っては、合併相手行のエースを切ってしまうと、産業中央サイドの反発が強くなり、合併融和が出来なくなってしまう。敢えて相手のエースを懐柔することで、合併を東京第一主導にするには持って来いのタイミングでした。

 

私は銀行に15年ほど在籍し、合併を2回経験しています。

半沢直樹、最初から3回くらいまでは、場面設定がリアルで楽しんでました。

但し、視聴率が上がるに連れてそのデフォルメが度を過ぎて行き、どんどん冷めていきました。東京編では金融庁との対決などあり得ないし、最終回の取締役会での弾劾などもないでしょう。

ドラマの舞台になっている業界で働いている人は、そのドラマのストーリーを楽しめないというのがよくわかりました。医者は医療ドラマを真剣には見れないでしょうし、ましてや現役刑事が刑事ドラマを毎週見てるとは思えない。「あー、それあるある。」とか「その数字はおかしい」とか、いちいちツッコミを入れながら、ディティールを楽しむということなんでしょうね。

そこはさすが銀行出身の池井戸氏だけのことはあり、実破先(実質破たん先)、クレジットファイル等の業界用語満載、金庫室の内部の雰囲気などディティールは素晴らしかったです。

 

既にいろいろなところで書かれている通り、半沢直樹は現代の時代劇であり、その勧善懲悪は普段上司に虐げられているサラリーマンがスカッとするには最高でした。

そしてこのまま世の中に半沢直樹モドキがあふれてしまうと、どこの会社も組織がガタガタになってしまう。そこで最後は正しいことをやったにも関わらず、最後は半沢の出向。

そして視聴者は目を覚ますのです。「やはり上司には逆らえないと」

明日からまたごくごくフツーのサラリーマン生活が始まります。

本日も社畜生活異常なし。

皆様、お疲れ様でした。視聴率相当取れただろうな(笑)

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