シャープは昨日、最大1663億円の資本増強を発表しました。公募増資で最大1489億円、それ以外に、LIXILグループやマキタ、デンソーを割当先とする第三者割当増資で173億円を調達します。同時に、2013年4~9月期の連結営業損益が300億円の黒字(前年同期は1688億円の赤字)になる見通しを発表しました。従来予想は150億円の黒字です。

今回のファイナンスの主幹事証券は、野村、みずほ、三菱、大和で、国内公募で2億8000万株、海外公募で1億2800万株、オーバーアロットメント回収分で4200万株の合計4億5000万株です。そして第三者割当増資では、提携関係にある3社に5021万株を割り当て、175億円(引受手数料含む)を調達。マキタに100億円、LIXILグループに50億円、デンソーに25億円を、それぞれ割り当てます。

今回は合計で5億株超の増資になり、シャープの現在の発行済株式総数は11億8800万株であるため、今回のオファリングレシオ「新規発行株式数/(新規発行株式数+既発行株式数 )」は29.3%となり、第三者割当分があるとはいえ、公募増資ではかなりの比率になります。一般的な公募増資のオファリングレシオの目安は15%~20%であることを勘案すると2倍の水準です。どうなのでしょうか?

次に流動性ですが、1回のファイナンスで消化出来る規模の目安であるシャープの直近3ヶ月の株式売買高回転率(月間売買代金 / 株式時価総額)は、646.7%、756.3%821.3%となっており、合計で124.3%であることから、今回のオファリングレシオ29.6%は問題なく消化出来るとの読みなのかもしれません。

但し、今回の資金使途は今後3年間で省エネ型パネル増産など液晶分野に860億円、新規事業の育成に210億円とのことですが、果たして42%の希薄化行ってまで公募増資で行う必要があったのか、はなはだ疑問です。個人的には種類株で第三者割当が筋ではないのかと考えています。

先日三菱自動車工業は以前三菱グループから調達した種類株を公募増資にて消却させると発表しました。三菱自動車は今期純利益が最高益の見通しであり、ようやく公募の希薄化に一定の説明が出来る様になりました。

もちろん種類株となると、グループ親密先若しくはファンドが出資ということにはなるかと思いますが、仮に事業会社は手をあげなくても、ファンドであれば十分投資検討に値したケースだと思っています。但し、そうなるとファンドから経営についていろいろと言われるのが嫌で、結局は公募増資にしたのではないかと穿った見方をしてしまいます。

いずれにしろ、今回のファイナンスで既存株主にしわ寄せが来ないように、業績向上にまい進してほしいと思います。

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