新年明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。

さて、先日サントリーホールディングスの子会社であるサントリー食品インターナショナルが上場を目指すことになりました。
サントリー食品インターナショナルIPOをバリュエーションしてみる~1兆円は妥当~

さらに昨日の記事ではありますが、
先日上場することを発表したサントリーの
子会社上場の課題が書かれています。
上場へと動く サントリーの思惑 東洋経済オンライン

私も証券会社時代に、いくつか子会社上場案件を行いましたが、
子会社上場とはそれなりの矛盾も抱えています。
そもそも子会社の独立性を担保しながら、親会社と連結ってどういうことなのかと(笑)

もっとも、東証は「子会社上場は望ましくない」とのコメントを出しながらも、現状各取引所の新規上場規則で財規上連結子会社の上場が認められている以上は、規則に則っている限り、上場したいと言っているのを断ることは出来ませんが。

新規上場するにあたり、親会社がある場合には、子会社の独立性の担保が審査上重要になるわけですが、ヒト、モノ、カネ、情報等すべてにおいて、一定の定量的な数字をクリアしなければならず、結構ハードルが高い項目もあります。
例えば、主要部門長は転籍させたり、親子間取引の割合や、仕切りレートを撤廃したり、役員構成を過半数をプロパーにしたりということですね。

但しサントリーの場合はサントリー食品インターナショナルが既に事業会社として機能しているので、大きな問題にはこの点は大きな問題にはならないかもしれません。

問題は、おそらく上場しても過半数の保有となるであろう未上場の持ち株会社であるサントリーホールディングスと、上場するサントリー食品インターナショナルとのコーポレートガバナンスの兼ね合いになると思われます。
上場で経営陣は、広く投資家を募り、その投資家の意向を反映しつつ経営を行うわけですが、東洋経済オンラインの記事で一部のアナリストが、「サントリーHDの出資比率が高いと、飲料・食品事業の少数株主の声がないがしろにされかねない」と言う指摘については、ある意味正しいのですが、正直、割り切りだと思っています。

上場承認されるということは、ガバナンスは適性であると認められており、また、保有比率は最初から開示されているのですから、嫌なら投資家はその株を買わなければいいわけです。

やはりサントリーホールディングスを開示するか否かが大きな課題になると思われます。
上場規則では未上場の親会社は一定基準の親会社の財務諸表を開示しなければならず、過去にもリクルートや、東京スター銀行を上場させた際のローンスターのファンドの財務諸表は開示されました。

一方で、英会話学校のGABAが上場した時は、大和証券系のファンドが約70%を保有していたにも関わらず、純投資目的であるとして、ファンドの開示を行っていません。

もし今回サントリーホールディングスの財務諸表が開示となると、サントリーオーナー一族の相続対策のスキームの一部が垣間見えてしまうために、どのような判断をするのか?若しくは純投資目的として開示を逃れるのか?

いずれにしろ、子会社とは言え上場を決意したことは大きな意思決定だと思います。サントリー頑張って欲しいですね。

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