今日の日経によると、サッポロホールディングスの2012年12月期の連結営業利益は前期比15%減の160億円弱となる見通しだそうです。ビールなど国内酒類事業は競争が激しく、減益となるが、不動産事業は複合商業施設「恵比寿ガーデンプレイス」の稼働率が高水準で推移し、本業の不振を補った形ですかね。

ビールを含む国内酒類事業の営業利益は、販売促進費の負担が増えて苦戦しており、前期比3%減の90億円としていた計画を数億円下回るもようです。
一方、不動産事業はその中心となる「恵比寿ガーデンプレイス」は今年3月にファンドが保有していた15%の持ち分を取得し、連結収益への寄与度が高まった結果、営業利益は9%増の93億円とした従来予想を数億円上回るそうです。

サッポロ不動産。
サッポロの話題になると必ずこの話が出ますが、サッポロの前年度の全体に占めるセグメント別の売上は酒類(国内・国際)64.8%、飲料(飲料・ポッカ)24.8%、外食(ライオン)5.2%、不動産5.3%なのですが、この売上シェア5.3%の不動産が全体の利益の40%を稼いでいる孝行息子なんですね。
何と言っても売上247億円で、営業利益86億円稼ぎますから。不動産セグメントの営業利益率は35%で、酒類を含めた他の事業は3%程度です。参考までにキリンの酒類セグメントの営業利益率は前期8%でアサヒは同10%なので、サッポロの酒類事業の弱さが目立ちます。

それで不動産セグメントの価値を見てみます。
サッポロの今期不動産セグメント営業利益は93億円。今期の支払利息は35億円くらいなので、不動産にかかる金利が1/3くらいの12億円だと想定すると、今期の経常利益は81億円。純利益は81億円 ×(1-実効税率40%)= 49億円くらいです。

で、現在の不動産賃貸セクターの平均予想PERは25倍ですから、49億円×25倍= 1225億円。
一方で今のサッポロの時価総額は1100億円ですから、既にビール・飲料の事業価値は全く評価されていない。

というよりはサッポロのPERは30倍、キリン20.3倍、アサヒ13.7倍なので、PERの相場観からすれば、マーケットは既にサッポロをビールメーカーとしてでなく、不動産賃貸セクターとして評価しています。
しかも営業利益率35%はそのセクターの営業利益率20%よりも高いため、不動産賃貸セクターの平均PER25倍よりも高く評価されていると考えられます。

数年前、スティールパートナーズが、不動産を活用して収益を上げろと。株主総会で大騒ぎになったにも関わらず、ビールに拘り続けた結果、スティールはもう諦めて、去って行きました。しかし今サッポロが行っていることは結局、以前スティールが提案するして来たことそのものです。
単に当時経営責任を取りたくなかっただけなのか、わかりませんが、
個人的には、ぼちぼち本当に切り離すのべきなのは、どうも「酒類・飲料」事業ではなかろうかと思う次第です。

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