日経朝刊によれば、商業ビル運営大手、パルコの労働組合は4日、大株主の森トラストとイオンが求めている平野秀一社長ら経営陣の刷新に反対すると決議したそうです。イオンがパルコ株を取得してから短期間で森トラストと連携して事実上経営権を握ろうとしていることに、「従業員の理解がなく、不安は大きい」ことを理由に挙げており、労組は森トラストとイオンが最高経営責任者(CEO)を含む5人の取締役の受け入れを要求していることに、「資本の論理で突然会社を支配されることにとまどいがある」と強調しているとか。

今回、大量保有報告書によれば、「共同保有者」となったイオンと森トラストの出資比率は合計45・6%になりました。仮に、株主総会における議決権行使比率が91%まで高まったとしても過半数に達します。通常議決権行使比率が90%超になるとは考えにくく、議決権獲得競争(委任状争奪 プロキシーファイト)に発展する可能性は極めて低いことから、株主総会で株主提案による役員選任が可決されることになりそうです。

ポイントであった日本政策投資銀行(DBJ)の無担保転換社債型新株予約権付社債150億円の転換も権利付き売買日である2月23日の株価は終値843円であり、転換価格の790円に対し、In the money でしたが、転換は為されてないようです。(転換する場合はパルコの同意要)

もっとも、個人的にはDBJは民営化とはいいつつも、元々国策金融機関であり、この手の話に関わること自体、あまり「良し」としない部分もあると考えており、仮にIn the money だったとしても、転換しないのが賢明と思われます。

株式会社である限り、持株比率により経営が支配されるのは、どうしても仕方が無いことです。
パルコそのものの経営に非があったかどうかは判断に迷うところですが、所詮それは「外野」の話であり、最終的には株主に意思決定が委ねられます。

非常に大変なことではありますが、労組含め従業員の方々は、「資本の論理で突然会社を支配されることにとまどう」のではなく、森トラスト・イオン連合の話が本当に従業員にとっていけないことなのかを再度考え直すことが重要かもしれません。

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