ご存知のとおり、日経平均は今回の大地震により、月曜日、火曜日と大きく下げた後、昨日は488円戻し、9093.72円となりました。

今日は先日いろいろと騒がれた代表的なMBO案件について、その効果を検証してみたいとと思います。
銘柄は、ワークスアプリケーションズ(以下、ワークス社)、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(以下、CCC)、アートコーポレーション(以下、アート社)の3つです。

ワークス社は1/31にローンチし、TOB価格は55,000円(過去3ヶ月平均の40.66%プレミアム)、CCCは2/3にローンチ、同600円(同35.30%プレミアム)アート社は2/4にローンチ、同1,800円(同41.89%プレミアム)のTOBを継続中です。
その結果、株価はどうなったかというと、以下のチャートの通り、地震が起きる前までは、ワークス社は54,500円近辺、CCCは596円近辺、アート社は1,794円近辺と、概ねTOB価格に張り付いていました。

全てTOB価格の若干下で張り付いているのは、TOBに応募する場合は公開買付代理人である証券会社(ワークス社はみずほ、他は野村)の口座を開設しなければならず、TOB価格で売却しても、おそらく口座開設手数料をいくらか徴収されるため、その差し引き金額程度で市場で売却するのと同じことになるためです。ですから、TOBに同意の場合は、ほぼTOB価格の若干下で株価が張り付きます。

その結果、各株価は地震が起きるまでは、ほぼTOB価格に張り付き、株価パフォーマンスは年初を100とすると、概ねアート社は140、他2社は125であり、当然ですが、ほぼ100のTOPIXを大きくアウトパフォームする状況であり、このままでもMBO成立の確率は高かったと言えます。

一方、今週に入り、地震の影響で昨日3/16終了後、TOPIXは年初比90、アート社は137、他2社は122となり、TOPIXとのスプレッドは更に拡大しました。しかも2社は月曜日に株価を若干下げましたが、火曜日にはTOPIXとは逆行高を演じておりTOB価格へ再度サヤ寄せしていった状況です。
TOBは株式分割等の希薄化以外の理由による買付価格の変更は難しいことを勘案すると、株価の下方硬直性が保たれ、既存株主にとっては、非常に有利であると思われます。

当初この3社を含む一連のMBO悪玉論が出ましたが、さて、どうでしょうか?
確かにMBOせずとも、今後近い将来、TOB価格以上に大きく株価が上昇する可能性はゼロではありませんが、現状のTOB価格水準で買ってもらえることは、個人的には非常に有り難い話だと思います。
ましてや今回のこの3社は国内市場がメインマーケットであり、今後のテコ入れには時間がかかると判断し、それが故にMBOを決めた背景もあるわけで、経営陣、既存株主ともに、それなりに合理的ではなかろうかと考える次第です。

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