さて、26日にキリンHDはシンガポール飲料大手のフレイザー・アンド・ニーヴ(F&N)に資本参加すると発表しました。29日付で同社の発行済み株式の14.7%を約846億円で取得します。国内ビール市場の縮小に加え、サントリーホールディングス(HD)との経営統合が破談したことを受け、海外企業への出資を通じてアジア事業を拡大するということらしいです。

 

食品・飲料メーカーは国内市場から海外へ進出して行かなければならないのは当然で、今回キリンはF&Nの株をシンガポールのテマセク社(国営ファンド)の子会社から6.5シンガポールドルで14.7%(846億円)で取得するわけですが、昨日の終値が5.74シンガポールドルでしたから、13%程度のプレミアです。26日の終値がわかりませんでした。すみません。

でもまあまあの水準ではなかろうかと思います。ただ、14.7%というギリギリ持分法適応未満というのが、いろいろな思惑が見え隠れしているところですかね。

 

日本の飲料メーカー、及びJTのヒストリカルな売上高と営業利益率の関係をグラフにしてみました。JT、キリン、アサヒ、サッポロ、伊藤園、ダイドードリンコです。

見ていただく通り、JT、キリン以外はほとんど過去3年売上を伸ばしておらず、営業利益率が上下に動いているだけですね。アサヒでさえそうです。如何に国内市場が成熟しているかという事なんでしょうかね。

 

もうひとつはJTとキリン。

特にJTはタバコがあるため直接の比較はやりづらいのですが、この2社はM&Aにより売上を伸ばしてきました。他の競合と比較するとやはり利益率は5%~7%と高いです。ただその利益率が近年下がってきている。原因が単価なのかコストなのかはセグメント毎に調べないとわかりませんが。ただ、やはり一定の規模が利益率を高くする要因であることはほぼ間違いないようですね。

そうは言っても、以前も書きましたが、ビールはブランドが多く、しかもローカライズされているので、必ずしも規模の経済性が効くとは考えてはいませんが。

いずれにしろM&Aによる規模の拡大が生き残りの策であると言えそうです。

 

一方、伊藤園に利益率の動きは主力のお茶事業の原価コストのブレでここまで利益率のボラが高くなるビジネスモデルです。そういった意味では新たな収益ヘッジの新規分野が必要なのでしょうね。

 

いずれにしろ、食品、飲料業界もグローバル再編の波に飲み込まれるということになるのでしょうね。

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