昨日、米買収ファンド大手のコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)が、ニューヨーク証券取引所に上場しました。すでにユーロネクストには上場していましたが、ようやく念願のニューヨーク上場を果たした格好だ。今後は株価を見ながら株式を発行し、ファンドの資金確保に動くとみられると言われています。 

で、このファンドの上場には2種類あり、ひとつはファンドそのものの上場。REITなんかはこちらですね。そしてもう一つはファンド運用会社(いわゆるゼネラルパートナー/GPの上場です。これが今回のKKRであったり、Blackstoneであったりします。

 ファンドそのものの上場は、従来流動性の少ない(PEに限って言えば契約期間はほぼ拘束)資産であるため、換金性に乏しいことから機関投資家の投資しか現実的でないため、それを解消するための方法ですね。これは概ね理解出来る。 

一方で運用会社そのものが上場する意味合いは何か?

一つには信用力ということでしょうか?

上場することで、一定の監査・審査が入っているわけで、ガバナンスの有効性やGPの財務資料を開示することで、GPの倒産リスクを減らすことが出来るということでしょうか?

基本的にGPはファンドそのものから倒産隔離はされていますが、現実的には倒産したGPのファンドを他のファンドが別途運用することは困難です。

それはある意味、建設中のゼネコンが倒産した場合、他のゼネコンが引き継ぐのではなく案件そのものが頓挫するのとある意味似ていますかね。

 他には、むしろこちらが重要なのですが、自己投資(プリンシパル投資)が出来るということですかね。当然ファンドとの利益相反は確認しないといけませんが。別途、投資銀行業務を行うに当たって資本を厚くしておくということも考えられるかもしれません。

海外にはこのような証券会社でない上場投資銀行があるのですが、GCAサヴィアンが近いかもしれませんが。日本ではまだ見られません。SBIグループは近いかも。

いずれにしろ、 信用市場の回復や株価の持ち直しで、買収ファンドの事業環境は改善に向かっているそうです。KKRジャパンは6月に総合人材サービス会社インテリジェンスを買収し、日本での第1号の投資案件となりました。ジャパンデスク代表の蓑田氏は元みずほコーポレート銀行常務執行役員で、レバレッジドファイナンス部長として、当時のみずほCBのシンジケートローン組成額をリーグテーブル1位にした方です。KKRに入社するにあったってクラビス氏から直で電話で誘われたのは伝説となっています。

クラビス氏は映画「ウォール街」のゴードン・ゲッコー(M.ダグラス)のモデルになった人物とされています。RJRナビスコはMBAファイナンスケースで出てきますね。 

 いずれにしろ小職もようやくこちら側の人間になりました。

自分でやりたくてやりたくて仕方がなかったビジネスです。

今後ともよろしくお願いいたします。

 
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