企業再生支援機構は12日、2月に破たんしたPHS会社ウィルコムに対する総額1378億円の支援を決定しました。同社を既存事業と高速データ通信「XGP」の事業に分離した上でアドバンテッジパートナーズとソフトバンクなどから出資を受けます。
  再生に向けた基本合意によると、社債分も含めて総額1145億円の債権放棄を要請予定しており、これは債権の77%であり、機構は出資しません。一方で120億円の融資枠を設定します。3年以内の再建を目指すとか。

  今回はGood事業とBad事業にわけ、高速通信のXGPの運営会社には、議決権のある普通株ベースでAPとソフトバンクが3分の1ずつ、各30億円を拠出。残り30億円は別に出資者を探します。APは優先株引き受けで20億円を追加出資します。一方、XGP分離後のウィルコム(通常はBad事業と呼びますが)はAPが3億円を全額出資する会社となり、機構の融資枠の対象になります。

今回のDealで疑問点は2つ。
XGP事業の新会社はSBとAPで運営するわけですが、そもそもストラテジックバイヤーとフィナンシャルバイヤーが混在していて、経営がうまく良くのかと。
ご存知の通り、APはいつかはEXITしないといけないわけで、目標IRRを達成しなければなりません。一方SBは既存事業とのシナジーを勘案し必ずしも何年以内にいくらの企業価値を出す的な考えではないでしょう。XGPの高速通信を買いにいったといわれていますが、一方で巷でいわれている様に、すでに他社も高速通信化を進めているなかで今となっては必ずしもアドバンテージがあるとは言い切れないのですが。

  APから見れば、マイノリティではあれ、特定のキャリアと組むと言うことは、普通に考えれば他のキャリアとの提携、合弁、売却優先権を持たないということであり、ValueUp、EXITがフリーで描けないと言う事になります。しかも今回APとSBは入り口ですでにゴタゴタがあったらしく、今後の協調体制に疑問が残ります。

もう一つは旧PHS事業をAPはどう再生していくのかと。100%原子として3億円出資100%取得出来るわけですから、特にDebtを引かなくてもいいのは楽なのでしょうが。
すでにカーライルで再建出来なかったところを他のファンドがどうやっていこうというのか。
通信業界は参入障壁の高さは両刃の剣で、公共性が強いほど、撤退障壁も大きくなります。

最も、APは両方合わせても53億円の出資です。リスクコントロールの範囲なのかなとも思いますが。

ぜひ今後はしっかりと再生出来ることを期待したいですが、さて、どうでしょうか?

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