さて、三度JALですが....

新政権に変わり、JALの件、ダム建設凍結問題等、まず、矢面に立たされるのが前原国交相ですか(苦笑)

JALの過去の業績と株価パフォーマンスを貼っておきました。
基本的には赤字体質です。黒字が出る時もありますが、赤字が出る時はかなり大きい額で出てきます。

2006年に公募増資を行い、そのあともDBJからの融資で2000億円を調達しました。DBJって、日本政策投資銀行なわけですが、民営化を標榜してはいますが、基本的には税金投入と変わりません。ここ3年、3000億円超の資金調達を行いながらも、赤字体質は変わらず、今回の政府介入となりました。
過去10年のパフォーマンスも景気動向に関係なく負け組のパフォーマンスです。マーケットはJALの経営、業績に常に懐疑的でした。

この構図を見ると、先日までのGMの議論を見ているようです。
どちらの企業もサブプライムを理由にはしていますが、過去10年の経営不振は明らかでした。本質的な経営の問題と云えると考えています。問題は.....やはり経営者ということになるのでしょうかね。航空は組合が大変なのはわかる。しかし8つも組合があるのはやはり尋常ではないでしょう。役員の確執といったお家騒動もオハコでしたし。

前原国交相は「JALは絶対につぶさない」と言っていましたが、何を根拠に行っているのかと。DebtもEquityも調達できない状況の中で、直接国が資金投入を行うためのアカンタビリティに欠けている。

JALの西松社長は「不退転の覚悟」と言っていましたが、正直、いかがなものかと。今まで何も変わらなかった。デルタ、アメリカンとの出資についても業法的に30%超の外資出資は認められないため、本質的は解決にはならないと考えています。あくまでJAL単体の問題として考えた方がいい。デルタもアメリカンもそれほど内容が言い訳ではないし。

GMは結果的にチャプター11の申請を行いました。
あくまでで私見ですが、ナショナルフラッグを本気で再建したいと考えるなら、
JALについても同様の選択肢の検討もゼロではないかと。



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2008/5/12 

5/9、JALの08/3期決算発表がありました。
売上高 2兆2300億円(前年比3%減)
営業利益900億円(同293%増)
経常利益698億円(同239%増)
当期利益169億円(前期△163億円)

ちなみに営業利益はANAを上回りました(笑)

概観として、国際線、国内線、共に路線リストラや機体のダウンサイジングを行い、
トップラインは減少するも、コスト削減により前年比大きく利益計上したということです。前回議論したリストラは一定の効果を見たということですね。

今回の決算を見て、以外だったのは燃油費です。
4127億円で前年比82億円減......前年より下回っていたのです!!

内訳として
燃料油の価格上昇(同553億円増)を、円高効果(同58億円減)、ヘッジ効果(同312億円減)、使用量効果(同264億円減)で相殺しました。

ANAのほうは見てないのですが、円高はともかく、ヘッジで312億円というのは、財務に強いJALということなのか、どうなのか(笑)ちなみに今の社長はバリバリの財務出身です。使用量効果は、機体性能とか、運行上の削減効果ということなのでしょうね。

さて今期09/3期予想は
売上高 2兆1840億円(前年比2%減)
営業利益500億円(同45%減)
経常利益300億円(同57%減)
当期利益130億円(同23%減)

とかなりコンサバです。
為替感応度は¥1/$で経常利益で年間35億円、原油感応度は$1/bblで年間40億円。
すでに今期の66%までヘッジしているようですが。
あとJALカード49%売却っていうところが、いかにもJALらしい。連結は外さない(笑)

こうやってみるとエアラインは変動費リスクの大きい事業であり、その対応策として、設備更新を行なっている構図が見えてきます。l

いかに燃費のいい機体をいつも満員にしてたくさん飛ばし続けるか(笑)

規模が効くし、やはりグローバル再編業界ですか。政治も絡みますが。

JALもANAも頑張って欲しいです。

田中

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2009/2/19
久しぶりにJALを書きます。
思えば、GFCの最初のテーマはJALの公募増資でした。
懐かしいです。

そのJAL,今日の日経で政府の金融危機融資としてDBJ(日本政策投資銀行)から2000億円を調達するようです。

ということで3Qの実績を見てみました。
2回目の業績下方修正をしています。

当初、

売上高 2兆1840億円(前年比2%減)
営業利益500億円(同45%減)

11/17修正
売上高 2兆930億円(当初計画比△4.2%)
営業利益280億円(同△44%)

今回
売上高 1兆9770億円(同△9.5%)
営業利益△370億円(同△870億円)

原因はほぼ航空運送事業であり、4-12月では、
国際線の旅客減収よりも、圧倒的に燃料費増でした。
前期比3Qまでで、1074億円のコスト増です。
・市況要因  1,453
・ヘッジコスト 338
・為替 △516
・使用量 △201
合計      1,074億円コスト増でした。

ただし今後燃料下落で、通期1bbl $119.5 → $113.2まで
下がりそうなので、今後は、トップラインの減少幅の議論になると思われます。

IR説明会では、手元資金が2000億円あり、当面資金繰りには影響ないとの話でしたが、ここで2000億円のDebt調達を行うことで、更に資金安定させようということなのでしょう。来季の償還は見てませんが。

あとはFY09で、B737-80019機導入、B747 20機退役とし、ダウンサイジングと燃費効率性の確保、固定費コスト削減....

来季の数字はまだ出てませんが、
当面エアラインもきついですね~
グローバルで正念場です。

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