最近思うのですが、1年以上、アップしていると、当時行ったファイナンス戦略が、その後どうなったかを検証することのできるようになり、結構勉強になります。


前回のヤマダ電機コメント

http://ameblo.jp/hiro-the-hero/entry-10075774138.html



ということで、このトピックは2008年3月にヤマダ電機のリキャップCBについてのコメントだったのですが、発行体は3/23に、B型700億円のうち、100億円を買入消却するとリリースしました。

翌日の株価は一時、ストップ高水準となる前日比500円高の4180円まで上昇し、「将来の償還負担を軽減する」ことなどが評価されたようです。

ただし、上記コメントにもあるように、当時、このCBは調達資金の一部を自社株買いにあてるリキャップCBとして、発行時に市場は同社の財務戦略を高く評価していましたが、今回はそれを縮小するということらしいです。

ヤマダ電機の株価はCB発行とほぼ同じころから下げ始め、08年は年間で52%も下落しました。09年2月5日に09年3月期の純利益見通しを6期ぶりの減益に下方修正すると、株価はさらに下げ、4月2日の終値は4160円。3月13日に付けた年初来安値(3250円)からやや戻したものの、CBの転換価格にはほど遠く、13年満期(発行額700億円)の転換価格が1万4175円、15年満期(800億円)が1万3797円は「転換はほぼ不可能」との評価です。

一方で、WACCを引き下げる効果として期待した自社株買いは、CB発行決議の翌日に行われた230億円のみ。

CBの件とは別にしても、
この市況で自社株買いを行わなかった
発行体の財務戦略に疑問を感じます。

当時、アップ率の高いCBの発行は転換を迫るものではなく、クレジットの高さを武器に、ゼロクーポンでコストを低くすることが、調達目的だったとの推論は、今も同じです。

100億円程度かもしれませんが、ファイナンス戦略の変更とマーケットとコミュニケーションを交わす気配りが欲しかったです。そもそもここは主幹事証券の責任でもあるのですが。

チャートは業績下方修正後、対TOPIX比、劣後......

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