昨日、六本木ヒルズアカデミーで開催された

「閉鎖的な東京金融市場の競争力をどう付けていくか」

を論点としたカンファレンスに出席してきました。


軸は大きく4つあり、「英語」「税率」「規制」「政治」という切り口で

以下の方々のディスカッションが行われました。


いろいろと参考になりましたが、会場参加者から日本版ソブリンファンド(SWF)について

「そもそもこの規模をマネージしていく人がいるのか」

「規模が大きすぎて、パフォーマンスはマーケットそのものい収斂していくのではないか」

との質問がありました。


SWF旗振り役である、田村参議院議員から、


スタートアップとしてGPIF(年金積立金管理運用独立
行政法人)160兆円のうちの6%にあたる10兆円を、当面GPIFと同じポートフォリオ

(国内債券で68%運用)させ、GPIFと競わせる。そこでうまくいったら、2号、3号と

ファンドを立ち上げ、大型化していくとのコメントがありました。


SWFは以前から、話がありましたが、なかなか抵抗勢力も多く、

立ち上げに苦労している様です。


個人的には、今がかなり株も安い時だと思われますので、

やはり投資する機会であると考えますが、いかがでしょう。


以下、昨年別のblogで書いたSWF関連のコメントを記載しておきます。(長文)


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自民党の国家戦略本部日本版政府系ファンド(Sovereign Wealth Fund=SWF)検討
チームが、日本版SWFの設置・運用を来年3月に開始するスケジュールで議論や設計を進めているそうです。

SWFの原資としては、外貨準備と公的年金基金、特別会計の積立金、政府保有の不動
産の4つがあるそうで、これら一つひとつで世界のSWFの規模に匹敵するそうです。
まとめて原資にするのか、それぞれでファンドとするのかは検討中とのこと。

外貨準備は、現状100兆円超ありますが、これだけの額が必要かという議論がまずあり、活
用については、昨年は4兆円程度あったリターンの部分を切り離して別会計にする方
法や、元本の運用を考える必要があるらしいです。FRBと意見交換しますが、(ドル建て資産であるため)ドルの暴落には考慮するが、運用先をTBだけでなく不動産や派生商品などに広げることが考えられますかね。

160兆円ある公的年金基金の効率運用もテーマ。GPIF(年金積立金管理運用独立
行政法人)は、独立行政法人であるため、毎年3%も人件費を削減しなければならず
組織形態が問題です。また、株価が下落している状況ながら、運用の足かせがあり、幅が
狭められており、これからの時代、現金や債券で運用していてはむしろリスクが高い
可能性があります。外国株や新興国の通貨・株、ベンチャー・ビジネス、ゲートキーパーが
運用するファンド・オブ・ファンズなどに幅を広げてもよいとか。


3つ目の特別会計積立金は、将来の使途が決まっているが、10~20年の期間があります。
これが兆円単位で眠っているため運用に回せそうとのこと。
財政投融資の金利変動に備えた準備金では、財投貸付と財投債のデュレーションを合致させていくなかで10兆円規模も積む必要は無くなっていと。自民党で「道路に使用する」という意見もあるが、
一括して使ってしまうのではなく、元本を守ってリターンを国民で使っていく方向と。

最後に国有不動産があります。国土の25%を占め、評価の仕方で異なりますが50~100兆円規
模の資産になるそうです。六本木の新美術館は文部科学省の財産ですが、更地だけで2000億円規模!!
神宮外苑の軟式野球場や迎賓館などもそうらしいです(笑)
市場のプロと議論しながら、証券化や信託など有効活用の方法はあるしょうかね。
ここは一番興味深いところです。

検討チームでは設計とともにリクルーティングもしているらしく、トップは知名度がある人、世界のプレーヤーと伍せる人材で、国籍にはこだわらないとのこと。成果報酬。

出井さんとかどうでしょう? 勝手に言ってます(笑)

ファンドは中期目標を設定しますが、これは誰が作るのか、誰が責任を持つのか、リスクはどう定義するのかなど様々な課題がありそうです。

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昨日のカンファレンスの概要
 
国際資本市場が海外企業の新規上場獲得に取り組む今日、東京証券取引所および
ニューヨーク証券取引所では、コストや厳格な法規制、官僚主義の影響により
新規上場会社数が伸び悩む一方、ロンドン、上海、香港市場はこのような状況を
逆手にその数を確実に増加させています。
ニューヨークおよび東京の資本市場に関する議論は法規制に焦点が置かれる中、
日本では海外投資家獲得のため、取引商品の多様化を始めとし、銀行、証券、
保険分野におけるファイヤーウォールなどの諸規制の改正が進められてきました。
本会議では、日米英そしてアジアより政府、金融界、教育界に携わる
12名の専門家を招聘し、東京証券取引所の国際競争力、そして海外企業が
アクセスしやすい市場整備について考察します。
本会議は、東京大学大学院経済学研究科、ハーバード大学法科大学院
国際金融システムプログラムおよびジャパン・ソサエティー主催。
司会はハル・スコット氏(ハーバード大学法科大学院教授兼同大学
国際金融システムプログラムディレクター)


【パネリスト】

ロバート・フェルドマン
モルガンスタンレー証券経済調査部長

伊藤 隆敏
東京大学大学院経済学研究科教授

森 信親
金融庁総務企画局総務課長

斉藤 惇
株式会社東京証券取引所グループ代表執行役社長

竹中 平蔵
慶應義塾大学教授兼グローバルセキュリティ研究所所長

田村 耕太郎
参議院議員、財政金融委員会理事、前内閣府大臣政務官経済財政政策担当

デービッド・シュラー
ニューヨーク証券取引所シニア・バイス・プレジデント

アンソニー・ネオ
香港証券先物取引委員会元委員長、アンソニー・ネオ弁護士事務所弁護士

フランク・ウォング
DBSホールディングス・DBS銀行シンガポー ル元副会長

アラステアー・クラーク
イングランド銀行元エグゼクティブ・ディレクター

ポール・スペルツ
キッシンジャー・アソシエイツ社長


【司会】

ハル・スコット
ハーバード大学法科大学院教授兼同大学国際金融システム
プログラムディレクター

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