CBは一定の期限の間に一定の価格(転換価格)で株式に転換できる権利がついて債券で、

CBの理論価格はコール・オプションの部分の価値と債券部分の価値に分かれます。


債券は償還までスケジュールどおりにキャッシュフロー(CF)が発生するのに対し、CBは株価水準によっては株式への転換が進むため、CFは固定されていません。株式転換を狙う発行体からすれば、株価水準によっては償還リスクが発生する場合があります。


株式の保有者は株価変動リスクを受けるのに対し、CBの保有者は債券部分も保有しているため、株価変動に関係なくダウンサイド・リスクは軽減されます。

債券部分の価値を決めるファクターとして、クーポン(債券の表面金利)や期間、長期金利や発行体の格付によるクレジット・スプレッドがあります。


一方でコール・オプションの価値を決めるファクターとしては転換価格(転換プレミアム)を現在の株価水準に対しどの位の上乗せ価格とするかが大きく影響しますか。そのためにはボラティリティ(株価変動水準)、配当利回り、貸株コストなどが含まれます。


一般的なCBの組立をご説明すると、通常、発行体が発行価格100(パー発行)で発行したCBを主幹事が引受、それを募集価格102.5で販売します。

ここで債券価格90、オプション価値12.5となっていますが、主幹事は最初から、全体が102.5になるように債券とオプションを調整していきます。


債券部分は割引債と同じ考え方で、各発行体の格付けや年限により債券価値は85とか95とかは決まってしまうため、全体を102.5にするためにはオプション価値のアレンジが重要となってきます。株式転換せず償還した場合は、100で償還するわけで、当初102.5で買った投資家は2.5損をすることになりますが、通常はCBを買う投資家は償還を目的としているわけではなく、投資家はミニマムのリスクとして受け止めているのが実情です。

格付により、債券価値が違うので、クレジットの高い発行体がCBを発行する場合、債券価値を95で発行できるとすれば、オプション価値は7.5で良い訳で、ということは株価ボラティリティが低くても可能、換言すれば転換価格が低くてもCB全体の価値は102.5を維持できる。ということはクジットの高い発行体は現状水準よりも若干の上乗せ価格で債券を株式に転換できるメリットがあります。

もし、この発行体が転換を目的としない、債券としての資金調達を目的としているのであれば、債券価値の低い長期債を発行することが可能です。これがクレジットの低い発行体であれば、オプション価値を高く設計しないと102.5にならない。ということは転換価格を高めに設定し、自らハードルを高くせざるを得ないといことになります。

続きは次回

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