昨日、ヤマダ電機のユーロ円CB1500億円がローンチされました。

今回このCB(Convertible Bond/転換社債)はトランシェ(規格)2本であり、
Deal Sammryは以下の通りです。

ヤマダ電機
格付 A+ (JCR)

A.5年もの(2013/3/28償還)
・発行金額 600億円 別途OA(オーバーアロットメント)100億円
・ク-ポン  ゼロ
・アップ率/転換価格 50%/14,175円
・募集価格 103%
・発行価格 100.5%


B.7年もの(2015/3/31償還)
・発行金額 700億円 別途OA100億円
・クーポン ゼロ
・アップ率/転換価格 46%/13,797円
・募集価格 102.5%
・発行価格 100%

・転換制限条項
2014年9月30日までは、ある四半期の最後の営業日に終了する30日
連続営業日のうち、いずれかの20営業日において株価終値が当該
最終営業日に有効な転換価格の125%を超えた場合、翌四半期の
初日から末日(2014年7月に開始する四半期は2014年9月29日まで)
に可。


上場市場  シンガポール


直近3ヶ月のヒストリカル・ボラティティ(HV/100days)は45%超に対して、
インプライド・ボラティティ(IV)35%程度です。
オプション価格はわかりません。

今回のCBの特徴は、転換価格が46%と50%と高めであり、更に
転換制限条項(CoCo条項)で、一定期間、転換価格の125%を超えた場合に
株式転換できるとしており、転換目的というよりも、デッド性の高いストラクチャーとなっています。

またユーロ円CBの市場はロンドンとシンガポールがありますが、
発行コストが安いため、最近はシンガポール調達が多いですね。


今回のヤマダ電機のCBと自社株買いの目的は
1.能動的な適正株価への修正
2.資本構成の再構築
です。

転換を目的としないのであれば、
普通社債(Strait Bonnd/SB)でもいいような気がしますが、
SBはゼロクーポンとすることが出来ないため、クレジットの
高い発行体はCBで転換価格を高く設定します。

また、今回のCoCo条項をつけることにより、財務会計上潜在株とは
認識されないため、希薄化防止の役割を果たしています。
(ただし、転換条件に近づいてきたら、当然株価は下がって行きますが)


新聞ではヤマダ電機が事業成長により、高い転換価格をコミットしたようなニュアンスですが、
個人的にはちょっと違っていて、発行体は単に低コストのデッド性資金調達を行い、
その資金で自社株買いを行うことでWACCを引き下げる。

それを行うことで、フェアバリューと割安株価の底上げを狙うものと受け止めました。
既存株主対策としての位置付けですか。
エクイティストーリーとしてはシンプルですが、
クレジットの高い企業だから出来るコーポレートファイナンスの教科書的ケースだと思いました。

最近かなり売られてたんですね~
http://quote.yahoo.co.jp/q?s=9831.t&d=c&k=c3&c=998405.t&p=m25,m75,s&t=3m&l=on&z=m&q=l 

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