本日の日経で、日産とカルソニックカンセイの記事が出ている。

 

日産のゴーン社長が引き金を引く再編劇  証券部 星正道

 

話の骨子は、部品会社を子会社化するか外だしするかという話なのだが、

仕事上、興味深い箇所があったので、記載しておく。

 

以下引用

今回のTOBのスキームは特殊だ。TOB成立を前提に従来7円50銭としていた17年3月期の期末配当を無配とし、1株あたり570円を上限に特別配当を実施する。カルソカンセはその是非を問う臨時株主総会を今月25日に開く。総会で特別配当が決議されれば、TOB価格は1860円から特別配当金を引いた金額に引き下げられる。日産がカルソカンセ株の売却金の一部を連結子会社からの配当金の形で得た方が税負担を抑えられ、実入りが増えるためとみられる。

 

 カルソカンセが570円を特別配当すると、配当金総額は約1500億円に達する。一方、9月末の利益剰余金は1317億円しかない。昨年12月には配当原資の確保に向け、資本金や資本準備金などを取り崩して利益剰余金などに振り替えることを決め、総会に付議した。手元資金は約570億円のため、配当金の一部を借入金で賄う予定だ。

 

我々はファンド事業として買収スキームを検討するにあたり、極力キャッシュアウト(納税・費用支払い)を抑えることを考えるが、本件の特別配当を行った後に取得価格を引き下げる方法というのは、特に特殊というわけではない。

 

本件が上場会社のTOBなので、開示事項が多いため、目についただけの話であり、未上場の発行体の買収については、わりと散見されるケースであり、私も何度か携わったことがある。

 

税務上は連結子会社の受取配当金は全額益金不算入であり、同額を譲渡扱いとする場合に比べ、簿価と譲渡価格の差額の法人税額分がタックスメリットがある。

 

更に言えば、特別配当を行った結果、譲渡価格が簿価を下回った場合、いわゆる売却損が発生する場合は、売却側が法人の場合、損益通算されるので、配当の益金不算入とダブルでメリットがあることになる。

 

全ては最初の買収スキームをいかにキャッシュフローベースでメリットがあるように設定するかである。

 

先ずはご参考まで。

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